クリスマス間近になると、クリスマスイルミネーションや飾りと共に、ズラッと横一列に並んだろうそくの飾りをよく目にしませんか?マンションや学校のロビーにも突然登場するあれ、なんだろう?
そこで、今回はその「謎のろうそくの飾り HanukahとKwanzaa 」について紹介します。
HanukahとKwanzaaのろうそくの飾り
クリスマス間近になると、このようなろうそくの飾りがマンションや学校のロビーなどに飾られます。
これ、クリスマスに関係するのかな??
でも、よくみると、上のようなろうそくと
こんなろうそくとがあるみたい。
HanukahとKwanzaa2つのお祝い
じつはこれ、2つの異なるお祝いなのです。
最上部の写真のように、ろうそく同士がつながっているものはHanukah(ハヌカー)、一列に並んでいるだけのものはKwanzaa(クワンザ)といいます。
Hanukah ハヌカー とは
このHanukah(ハヌカー)とは、ジューイッシュ(ユダヤ教)の行事。
クリスマスはキリスト教のもので、似た時期に行われますが、関係はありません。
これは、マカバイ戦争において、それまでギリシャ人の支配下にあったユダヤ人が、戦いの末、紀元前165年に勝利し、エルサレム神殿を奪回したことを記念した行事です。
神殿を取り戻した際、それまであった神殿の燭台を灯す油の壺は既にギリシャ軍が汚しており、たった1つだけ汚れていないものが見つかりました。
中にあった油はとても少量で、通常ならば1日ももたないほどの量だったにもかかわらず、灯してみるとなんと8日間も燃え続けたそうです。
そこで、異教徒によって汚された神殿を清める祭りとして、ユダヤ暦のキスレーウ月の25日から8日間祝われます。
上の写真の燭台は「ハヌキア」といって、1日目には中央の1本と他8本のうちの1本を灯し、以降1日に1本づつ灯していきます。
この場合は、3日目。
※右から4本目が電池切れ、というわけじゃないですよ。
この時には、ハヌカーの歌を歌ったり、上の写真のドーナッツのようなスフガーニーヤーなどといった伝統的な食べ物を食べたりするようです。
Kwanzaa クワンザとは
さて、もう一方のKwanzaa(クワンザ)とは、アフリカン・アメリカンのお祭り。
これは、1966年にカリフォルニア大学のマウラナ・カレンガ博士が提唱し始まった比較的新しい行事で、アメリカで暮らすアフリカン・アメリカンの人々が、祖国アフリカの文化や伝統を祝い、一団となって自分達の存在を祝うものです。クワンザとは、アフリカの言葉で「初めての果物」という意味があるそうです。
期間は、12月26日から1月1日まで続きます。
もちろんアフリカン・アメリカンの人で、キリスト教の人は、クリスマスを祝い、同様にクワンザも祝います。
クワンザの時のろうそくはMishumaa sabaと呼ばれ赤・黒・緑の3色からなり、またクワンザの信条「結束、自己決定、共同事業と責任、共同経済、目的、創造性、信頼」から7本のろうそくが立てられています。
これは、わらでできたマットを敷いた上にかざられ、フルーツ、とうもろこし、プレゼントを飾りとして置くのがルールのようです。
この時期になると、このクワンザのイベントがいろいろ行われています。
アフリカン・アメリカンの音楽、踊りなども知ることができますよ。
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