アメリカに来て、初めてベジタリアンやビーガン、の人たちに会いました。
今から10年以上も前のことなので、今ではもしかしたら日本でも多いかと思いますが、皆さんはその違い、知っていますか?
食事に制限がない人にとっては、ベジタリアンとビーガンの違いがいまいちわかりにくいですよね。
そこで今回は、「ベジタリアンとビーガンの違い」について紹介します。
ベジタリアン・ビーガンとは
ベジタリアニズム(菜食主義)といって、基本的に肉類を食べない食事法のことを言い、これらを行う人をベジタリアン、ビーガンと呼びます。
米国の人口の3.2%(730万人)がベジタリアンだそうだそうで(2008 Vegetarian Times)、有名人やスポーツ選手などにもいます。例えば、コールドプレイのクリス・マーティン、女優のナタリー・ポートマン、スプリンターのカールルイスなどです。
ビーガンはベジタリアニズムの最もシビアなスタイルで、肉、魚、それら副産物の卵や乳製品を消費しません。また、はちみつ、ゼラチンといた動物性成分や製品も消費しません。また、動物福祉の道徳的観点から、食事だけではなく、皮やスエード、シルク、ウールの着用を避ける人もいます。
一方で、ベジタリアンは肉は食べませんが、動物由来の食品(例えば卵)は食べる人もいます。どの食べ物を選択するか、によっていくつかに分かれます。
Lacto-ovo タイプ:。肉、チキン、魚介類を避けますが、卵やミルクといった動物由来の食品は摂取します。ベジタリアンの主流はこちらです。
Lacto タイプ:肉、チキン、魚介類に加え、卵を摂取しない。牛乳、チーズ、ヨーグルトなどは摂取します。
Ovo タイプ:肉、チキン、魚介類に加え、乳製品を摂取しないが、卵は摂取する。
Pesco タイプ: 肉、チキンは食べないが、魚介類は摂取する。
また、多くのベジタリアンは、たとえば動物実験を伴う製品を避けることで、これらの原則のいくつかを彼らのライフスタイルに適用しています。
ベジタリアンは基本的にダイエットをはじめとした健康や宗教的、政治的な理由から行う人が多いのですが、ビーガンはより強い政治的な理由(人と同じ法の下で動物を守るべきだ、など)で行う傾向があります。
健康面は?長生きするのか?
さて、ベジタリアンの健康面はどうなのでしょうか。
様々な研究が行われていますが、ベジタリアンは、一般的な人よりも長生きする、という結果が多く出ています。期間でいうと4-7年の差がでるようです(2013 the Journal of the American Medical Association)。
しかし、ベジタリアンは運動し、喫煙や飲酒を減らす傾向があります。これらはすべて長生きに関係することなので、食事面だけの理由からベジタリアンが長生きする結果になった、とは言い難いです。
また、もちろんベジタリアンはそのままの食事だけではどうしても摂取できない栄養価が出てきます。例えば乳製品はカルシウムとビタミンDの主な供給源なので、乳製品を摂取しないと不足してしまいます。そこで、ビタミンサプリメントや栄養素が強化された食品で補わなくてはいけません。
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