さて、今までにも、牛乳や鶏肉といった日本と種類や売り方がある食品を紹介してきました。
そこで今回は、賞味期限がなんだか長くない?生で食べれないと聞いたけれど、どうなの?そんな卵に関しての疑問がたくさんあって、モヤモヤしているあなたに「アメリカの卵にまつわる疑問について」解説していきたいと思います。
アメリカの卵の賞味期限
11月中旬に購入したトレジョの卵は、消費期限が12月23日でした。トレジョでも、約1か月か。
日本の卵の賞味期限ってもっと短いですよね。
どうしてこんなにアメリカの卵は、賞味期限が長いのでしょうか?
実は、日本の卵は「生食」できる期限を賞味期限として表示しているそうです。
生食できる、とは、サルモネラ菌の増殖が起きない、という観点にもとづいています。
夏(7~9月)は産卵後16日以内、春秋(4~6月、10~11月)は25日以内、冬(12~3月はが57日以内はサルモネラ菌の増殖が起きないとされているのですが、日本の場合は、パック事業者や販売店との話し合いから、年中、パック後2週間(14日)程度を賞味期限としているようです。
一方アメリカでは、”Code Dates” と言われる「EXP(Expire)]」、「Sell By」、「Before used used before」といった言葉で日付が書かれており、加熱をした卵を食べる、ということが前提です。
USDA(アメリカの農業関連をつかさどる農務省)では、パッケージに入れられてから1ヶ月以内をSell byなどの日付にしなくてはいけない、とされています。
(sell by は「消費期限」、best by は、「賞味期限」です)
アメリカの卵は生で食べれるのか?
では、アメリカの卵って、生で食べてもいいのでしょうか?
1年に1度はサルモネラ菌に汚染された卵のリコール記事を見るから、正直怖い。。。
でも「僕は日系スーパーの卵を生で卵かけごはんにしたけれど、大丈夫だったよ」とか、「ファーマーズマーケットで買う新鮮なものならok」とか、微妙に体験談ばかりを聞きます。
・・・で、結局のところ、どうなの?
通常、卵のパッケージには
「バクテリアによる病気にならないために、卵は冷蔵保存し、黄身が固くなるまで調理、卵を含む食べ物は完全に火を通しましょう。」と書いてあります。
つまり、生で食べちゃダメ!ってことですね。
卵の細菌と言えば、サルモネラ菌ですが、調べると
①サルモネラ菌は殻の外側だけでなく黄身や白身にも存在する
②オーガニックだからといってサルモネラ菌がいないわけではない、関係ない
③新鮮さ(採れたてとか)とサルモネラ菌は関係ないので、新鮮だからサルモネラ菌がいないわけではない 、そうです。
がーーん!!なんか、知りたくないことを知ってしまった。
知らないままウヤムヤで、たまに卵かけとかしてみたり、、、な生活に戻れない!
※ちなみに①に関しては、卵の黄身や白身にサルモネラ菌を存在させないように、養鶏場で取り組まれていますし、出荷までに殻の特殊洗浄はしっかり行われています。
Pasteurized eggsならアメリカの卵でも生で食べれる
・・・でも、実は、Pasteurized eggsという低温殺菌された卵だと、サルモネラフリーであることが保証されているそうです。
また、USDAは、料理において生の卵を使用する場合には、このPasteurized eggsを使用してください、といっています。
ただ、先にも述べましたが、賞味期限および消費期限の表示が日本とアメリカでは異なるので、Pasteurized eggsを買ったとしても、さらに消費期限を見て、購入日から2週間前までならば、日本で言う「賞味期限」に近いと思うので、それぐらいの日数までなら、より大丈夫かな、、と個人的には思います。
でも、別に、皆さん生で食べてくださいね~!と推奨するのではなくて、Pasteurized eggというものがありますよ、とお伝えする程度でとどめておきますね。
なぜなら、品質は保存方法などにも左右されることですし、さらには、乳幼児、高齢者、妊娠中の女性、免疫組織の弱い人は、生卵は控えた方が良いそうです。あくまでも、食べ方は自己責任で、お願い致します。
※ちなみに、卵の殻には小さな穴が開いていて、汚染を広めてしまう可能性があるので、卵は決して洗わないでください。
アメリカの卵の黄身の色
アメリカの卵の黄身は、普通に売っている卵の黄身は日本のものより色が薄いものが多い気がします。一方で、オーガニックとか言い始めると、オレンジ色っぽい黄身の卵が多いような。。。
でもこれ、鶏のえさで黄身の色を変えることができるのです。
通常はトウモロコシを餌に与えているのですが、それにパプリカやマリーゴールドの抽出物などを餌に混ぜると、赤味を帯びた黄色になるのです。
卵の栄養成分自体は変わりませんが、このようにして色を変えて、消費者の満足度も上げている場合もあるようです(自然に濃い黄身の色になる品種などもありますが)。
黄身がいい色だから、卵も美味しいに違いない!と思っちゃうんですよね、、、一概には言えないんですね。。難しい。。。
アメリカ卵のグレードとは
卵のケースにたいてい「Grade AA」などとグレードが書かれています。
AよりもAAがよさそうだけど、どんな基準なのでしょうか?
卵のグレードはAA、A、Bといった3つのグレードがあり、内部の質、殻のようすや状況から格付けされます。
・グレードAAの卵は、黄身は高さがあり丸くて問題ないもの。白身は厚くて固め。殻がきれいで壊れていないこと。
・グレードAの卵は、白身がややうすく、ほかの箇所は Grade AA と同等。
・グレードBの卵は、グレードAの白身よりもさらに薄く、黄身が広がっていて平たん。殻も薄かったりするので、普通は液体や冷凍により加工品等に使用され、小売店では見ることがありません。
アメリカの卵サイズ
サイズもいろいろありますよね。
サイズ | 1ダズンでの最小重量 |
Jumbo | 30 ounces |
Extra Large | 27 ounces |
Large | 24 ounces |
Medium | 21 ounces |
Small | 18 ounces |
Peewee | 15 ounces |
と分類されています(USDA より)。
卵に血のような塊が入っていた!
卵を割ったら、赤い塊が入っていたこと、ありませんか?
私の場合、なぜかファーマーズマーケットで買った卵でこの現象がよく起きていました。
実はこの赤い塊、鶏に何らかのストレスが一時的に加わった時(と言っても、大きい音がした、とか程度だそうです)や、卵を産み始めたばかりの若い鶏に生じやすい現象ですが、食べても特に問題はありません。
しかし、なんとなく気持ち悪いなあ、と思う人が多いので、その場合は、赤い部分を取り除いて調理してください。
アメリカで卵を購入する時に気を付けること
購入するときには、消費期限をチェックするのはもちろんですが、割れていないか、必ずパッケージを開けてチェックしてください。
日本だとそこまでする人はあまりいないですが、こちらのパッケージは透明ではないものも多く、開けてチェックしないと中身がわかりません。
さらには、割れている卵の頻度が高いので、パッケージを開けてチェックしてから買い物かごに入れる、という行為は、とっても普通です。(そして、勢い余って、卵を割ってしまう人も多いです。要注意!)
ちなみに、アメリカの卵は殻が薄い傾向があるので、料理をするときには、一度別の容器で卵を割って、殻が入らなかったことを試してから、食材に加えたほうが良いですよ。
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