アメリカの市場で人気があるおすすめの粉ミルク(フォーミュラー)を紹介します。
アレルギー用、吐き戻しを軽減させるタイプなどかなりいろいろなタイプがあり、すべてを網羅すると大量になってしまうので、特徴的な商品を中心に紹介します。
粉ミルクの主成分
粉ミルクには様々な成分を付加したものからラクトースフリーのものまでたくさん種類があります。
一般的には乳牛から作られた粉ミルクで大丈夫ですが、吐き戻しがよくあるなど何らか症状がある場合には、医師に相談したうえで、特定の粉ミルクを利用したほうが良いでしょう。
牛乳 Cow Milk
最も一般的な粉ミルクは牛乳からできています。
乳児でも簡単に消化できるように、乳児用に調製されています。
市場の約80%は、牛乳ベースの製品で、 経済的で、店舗やオンラインで容易に購入することができます。
大豆 Soy-based
これは大豆由来の粉ミルクで、ビタミンと栄養素が補足されています。
ビーガンとして選択する製品でもあります。
しかし、AAP(米国小児科学会)ではラクトースが合わない赤ちゃんに対してなどといくつかの状況でのみ使うことを推奨しています。
ラクトースフリー Lactose Free
ラクトース不耐症やアレルギーの問題がある赤ちゃんには、乳糖(ラクトース)の代わりにコーンシロップを使用したラクトースフリーの製品が使用されます。
すべてのブランドでこの種類があるわけではありませんし、わずかに高価になる可能性があります。
加水分解 Hydrolyzed
消化を容易にするためにタンパク質をより小さなものに分解されたミルクのことを言います。
タンパク質吸収の問題やアレルギーのある乳児によく使用されます。
しかし、使用する前に小児科医に相談してください。
一般的な商品に比べ、高価になる傾向があります。
オーガニック Organic
オーガニックの粉ミルク。 オーガニック乳児用調製粉乳は通常、牛乳ベースで、農薬、除草剤、抗生物質、成長ホルモンなしで生産されたものを使用しています。
また、すべてのミルクには、FDAによって義務付けられているビタミン、ミネラル、強化剤が追加されており、これらは合成または合成由来です。つまり、タンパク質、炭水化物、脂肪成分がOrganicであるかどうか(たとえば、タンパク質ベースとしての有機乳、脂肪としての有機植物油、炭水化物としての有機サトウキビ糖)でオーガニックと名乗れるかどうかが決まります。
しかし、一部の製品はショ糖で甘くされているものも多いので、ラベルを慎重に確認してください。
なお、NON-GMO は、Genetically modified organismではない、「遺伝子組み換え作物ではない」ことを表します。
そのほか
Similac NeoSureをはじめ、未熟児で産まれた赤ちゃん用の製品があります。栄養が多く、成長を促進するようにできていますが、使用する場合には医師に相談してください。
このほかに、アレルギーがあるか、おならが出すぎるか、吐き戻しが多いか、などの症状があれば、医師に相談してください。
ミルクの種類
Ready To Use
![Ready To Use](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2019/12/9e300820-3467-4304-aeee-6a5e4d0369e7_1.3527f0daae290cec6b3501f788de9601-600x668.jpeg)
ボトルのような容器にすでに準備されたミルクが入っています。
ボトルを開けるだけですぐに使用できるので、とっても便利です。(水などを加える必要はありません)
しかし、費用が掛かること、保存期間がパウダーよりも短いことを考慮してください。
多くの病院では、時間を削減するためにこのタイプが使用されています。
すべてのブランドがこのタイプを用意しているわけではないので、メーカーや商品が限られます。
粉タイプ
最も一般的で安価、どこでも買うことができるタイプです。
等量の粉末と水を混ぜて使います。
粉を冷蔵する必要もなく、保存期間が最も長いです。
濃縮液 Liquid Concentrate
これは、濃縮液を同量の水とを混ぜて使用するタイプです。
冷蔵する必要があります
Ready To Useタイプよりは安いです。
すべてのブランドがこのタイプを用意しているわけではないので、メーカーや商品が限られます。
※私の場合は、基本、母乳をあげていたのですが、外出先で母乳をあげれそうな場所がない、時間が無い時に”Ready To Use”タイプを使っていました。これはとても便利。助かりました。
濃縮液は産後にもらったのですが、結局水と混ぜますし、量も計らなくてはいけないので、粉ミルク以上のメリットがわかりませんでした。
追加栄養素
鉄やカルシウム
鉄やカルシウムが添加された商品は多く出回っています。
多くの場合、筋肉の成長と骨強度の補助として、または牛乳ベースではない商品において、乳糖に含まれる天然成分の不足を補う時に加えられます。
プレバイオティクス/プロバイオティクスPrebiotic/Probiotic
これらは消化プロセスに役立つもので、もともとは母乳に含まれています。ですので、母乳ベース、ミルクで補食のスタイルの場合は、添加されていなくて構いません。
DHA / ARA
母乳に含まれる合成脂肪酸で、脳や目の発達に関係があります。
ミルクメーカー
SimilacとEnfamilがアメリカ国内でのミルクメーカー大手2社で、ほぼすべてのドラッグストアやスーパーで販売されています。
Similac
Similacは国内で1-2位のシェアを誇る90年以上続く粉ミルクのメーカーです。
Similac Pro Advance Non-GMO Infant Formula with Iron
![Similac Pro Advance Non-GMO Infant Formula with Iron](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2023/12/61IFfb4kXAL._AC_SL1300_.jpg)
Similac Pro Advance Non-GMO Infant Formula with Iron
母乳に見られるものと同様の免疫系栄養プリバイオティクスHMOを含み、赤ちゃんの発達中の免疫システムをサポートします。
脳や目の機能の発達をサポートするDHA,ルテイン、ビタミンE、鉄も含まれています。
成長ホルモンは含まれておらず、Non GMOです。
Similac Advance
![Similac Advance Infant Formula with Iron](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2023/12/61stXruZhHL._AC_SL1300_.jpg)
Similac Advance Infant Formula with Iron
Similac Advance Infant Formula with Iron
Similacの標準製品がこちらです。
特別な機能が付加されていないシンプルな商品ですが、低価格でどの薬局でも売っています。とてもよく売れています。
OptiGROは、DHA、ルテイン、ビタミンEの独占ブレンドで、母乳に含まれる特別な栄養素で、赤ちゃんの脳と目の発達をサポートするのに重要です。
Enfamil
Enfamil Infant
![Enfamil Infant](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2021/04/81Th0dglviL._AC_SL1500_.jpg)
小児科医が一番推奨する、Enfamilで標準的なシンプルな商品です。
脳を構築する栄養の一部であるMFGMとDHAの脂肪タンパク質ブレンドを含む唯一の調合乳です。
人工香料、甘味料、染料は入っていません。
店舗やオンラインでもよく販売しているので、買いやすいです。
パウダーのほかに、濃縮液もあります。
Nutramigen Hypoallergenic
![Enfamil Nutramigen Infant Formula](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2023/12/81tPQIbs8YL._AC_SL1500_.jpg)
Enfamil Nutramigen Infant Formula
ラクトースアレルギーの赤ちゃん向けの商品がこちらです。
母乳に含まれる重要な栄養素であるオメガ3 DHA、ARA、コリンを含んでいるラクトースフリーの育児用ミルクです。
Gerber
Gerber Good Start Baby Formula Powder
![](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2023/12/71cYEx0WcrL._SL1500_.jpg)
Gerber Good Start Baby Formula Powder
特許取得済みのコンフォートプロテインにより、敏感な胃を保護するように作られており、やわらかいうんちが出るようになっています。
Non-GMOで、DHA, プレバイオティクス、プロバイオティクス配合です。
泡が立たずに混ざりやすいです。
しかし、Enfamil Enspire のようにラクトフェリンとMFGMは配合されていません。
また、甘味料としてラクトース70%とコーンマルトデキストリン30%が含まれています。
Ready to Feedタイプもあり、家ではパウダー、外出時にはReady to Feedタイプ、と同じミルクで使い分けることができるので、とても便利です。さらに手ごろな価格なのも人気の理由です。
Earth’s Best
Earth’s Best Organic Sensitive Baby Formula for Babies 0-12 Months
![Earth's Best Organic Sensitive Baby Formula for Babies 0-12 Months](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2023/12/81YEV9S-veL._AC_SL1500_.jpg)
Earth’s Best Organic Sensitive Baby Formula for Babies 0-12 Months
USDA認定オーガニック、non-GMO、コーシャーの製品です。
鉄(Iron)で強化され、目のためのルテインと免疫のためのプレバイオティクスが含まれています。脳と目の発達をサポートするDHAおよびARAも含まれています。
ブドウ糖、コーンシロップは含まれていません。成長ホルモンもありません。
Happy Family Organic
ORGANIC INFANT FORMULA
![ORGANIC INFANT FORMULA](https://americalifejapan.com/wp-content/uploads/2022/03/81FySAvc40L._AC_SL1500_-1.jpg)
Happy Baby Organics Infant Formula Milk Based Powder packaging may vary
USDA認定オーガニックnon-GMOの粉ミルクです。
他のオーガニック乳児用フォーミュラの4倍以上のプレバイオティクスを含み、ビタミン、ミネラル、カルシウム、ビタミンD、DHA、亜鉛、コリン、有機乳糖などの母乳に含まれる成分と同様の成分で作られています。
コーンシロップ固形物は含まれていません。
また、母乳をモデルにしたステージ1だけでなく、6か月~12か月の発達に注目したステージ2という2段階の商品が展開されています。
ミルクの作り方
驚くべきことに、粉ミルクからミルクを作るときに”お湯”を使ってください、とパッケージに書かれていない場合があります。
そう、アメリカでは特にミルクを温めなくてはいけない、とは思われていません。
もちろん、お腹に刺激が少ないように、口当たりがいいように、などといった理由で温めることを推奨する人もいますが、病院では常温のミルクをあげるところも多いですし、常温や冷たい粉ミルクを与えても問題ない、と言われます。
息子が小さかった時に、小児科の待合室で、粉ミルクを哺乳瓶に入れ、ペットボトルの水を入れてあげている人を見て、度肝を抜かれたものです。
しかし、もちろん暖かいミルクを推奨する人も多いので、そういった器械もちゃんと発売されています。育児は道具を使って楽できるところは楽をしたほうがいいと思うので、持っていない人はぜひ購入を検討してくださいね。
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